自分らしい最期のための準備として
終活を進める上で重要なツールとなるエンディングノート。
自分の人生や希望、大切な情報を残すこのノートは、残された家族の負担を減らすだけでなく、
自分自身の人生を振り返る貴重な機会にもなります。
今回は、エンディングノートの選び方から書き方まで、実践的なポイントをご紹介します。
市販のエンディングノートを選ぶポイント
市販のエンディングノートは多種多様で、どれを選べばよいか迷うことも多いでしょう。
以下のポイントを参考に、自分に合ったものを選びましょう。
記入項目の網羅性
基本的な個人情報から、財産管理、医療・介護の希望、葬儀・埋葬の希望まで、必要な項目がカバーされているかを確認します。
自分にとって特に重要な項目(例:ペットの引き取り先など)が含まれているかもチェックしましょう。
記入のしやすさ
文字サイズや記入スペースの広さ、質問の分かりやすさなど、実際に使いやすいものを選びましょう。
高齢になったときのことも考慮して、見やすいデザインかどうかも大切です。
持ち運びやすさ
定期的に更新するものなので、サイズや重さも検討ポイントです。
A4サイズの冊子タイプから、手帳サイズのコンパクトなものまであります。
価格
1,000円程度から5,000円前後までさまざまです。
内容の充実度と価格のバランスを考慮しましょう。
自作エンディングノートの作り方
市販品に満足できない場合や、より自分らしさを出したい場合は、
自作するのも一つの方法です。
ベースとなるフォーマット
インターネット上には無料でダウンロードできるテンプレートがあります。
これをベースにカスタマイズするのが効率的です。
デジタル版の検討
パソコンやタブレットに慣れている方は、ワードやエクセルで作成するのも良いでしょう。
修正や更新が容易になります。
ただし、保存場所や閲覧パスワードなどのアクセス方法は家族に必ず伝えておく必要があります。
セクション分け
内容を「個人情報」「財産」「医療・介護」「葬儀・埋葬」「メッセージ」などの大きなセクションに分け、見やすく整理しましょう。
各セクションの最初にインデックスをつけると便利です。
書くべき項目と優先順位
エンディングノートに記載すべき項目は多岐にわたりますが、特に重要なものから順に記入していくと良いでしょう。
最優先項目
– 基本的な個人情報(氏名、生年月日、住所、連絡先)
– 緊急連絡先(家族、親族、友人など)
– 医療に関する希望(延命治療の可否など)
– 財産目録(預貯金、不動産、保険など)
– 重要書類の保管場所(遺言書、保険証書、通帳など)
次に優先すべき項目
– 葬儀・埋葬に関する希望
– デジタル資産の管理方法(SNSアカウント、メール、クラウドストレージなど)
– ペットの引き取り先や世話の方法
– 家族・友人へのメッセージ
あると良い項目
– 自分史(人生の思い出、大切にしてきた価値観など)
– 形見分けの希望
– 仕事の引継ぎ事項
– 趣味のコレクションの取扱い
定期的な見直しの重要性
エンディングノートは一度書いて終わりではなく、定期的に見直し、更新することが重要です。
見直しのタイミング
– 年に1回の定期的な見直し
– 引っ越しや転職など、環境が変わったとき
– 家族構成が変わったとき(結婚、出産、離婚など)
– 大きな資産の取得・処分があったとき
– 健康状態に変化があったとき
見直しのポイント
– 連絡先や住所などの基本情報に変更はないか
– 財産状況は最新かどうか
– 医療や介護に関する希望に変化はないか
– 葬儀や埋葬に関する考えが変わっていないか
見直しの際は、更新日を必ず記入し、古い情報と混同しないようにしましょう。
デジタル版の場合は、バージョン管理をしっかり行うことも大切です。
まとめ
エンディングノートは、単なる情報の記録ではなく、自分の人生を見つめ直し、大切な人たちへのメッセージを残す貴重なツールです。
自分に合った形式で、必要な情報を整理し、定期的に更新することで、いざというときに家族の負担を減らし、自分らしい最期を迎えるための準備となります。
今日から少しずつ始めてみませんか?
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